志技(第3技)


悲しみやトラウマ、闇を振り払い、過去と決別したその先。

新たな成長をセカイが認めた時、その力は決意の証として宿る。

志を形にした特殊覚醒技、志技─しぎ─

そう名乗るのが妥当だろう。

(2023年本編・15話より)

 

 

【概要】

旧名は第3技。既に登録されてきた2つの技が統合+強化された大技の事。ただし高レベルのルイウが一撃で討伐出来なかった例(瀬戸大橋編)もあるため必殺技ではない。主に攻撃・防御・支援系に分かれる。

火力そのものは強化されており、上級者であれば8レベル以上も対応できる。チームやタッグのコンボ火力も反映される。

志技発動後は重い疲労感が襲うため、使い所はよく考えなければならない。

 

 主に肉体よりも精神的な成長を認めた際に発動するため、条件が揃えば中級者でも志技が成立する。志技の元となるトリガーは主に前世の死因と繋がっており、前世の記憶が無くても類似した局面や因果に遭遇することで解放条件が満たされる。

 

【志技の解放条件】

  1. 精神的成長が見越せる状態であること
  2. 一定の鍛錬度があること
  3. 前世の後悔の感情や類似した因果に遭遇する事
  4. 上記から「その力をもって、自分のためにどう使うか」の答えを見つける事

志技一覧

同年組世代


スイ

【水神ノ刃】

抜刀技。放出した水を再吸収させて鞘に収め、居合切りと同時に高水圧の水を放つ。刃筋が水色に光り、水飛沫と共に爆発する。

作品で確認したのは2017年の瀬戸大橋戦だが、厳密にはその前の修行期間中に土砂崩れに巻き込まれそうになった際に完成したと言われている。

 

時期:2016年後期

「その力は、自分の力を最大限に発揮するため」

理不尽な圧力によって自分の実力を出す機会が潰えた前世が影響している。仲間を殺したルイウの件と教員試験の戦いからトリガーのヒントを経て現在の形にたどり着いた。

 

山さん

【鳳凰翔】

2017年の外伝「阿蘇山熱界戦」にて。全身を炎に包んだまま高速で居合い斬り。太刀筋に沿って炎が噴き上がりゆらめく様が鳳凰の翼のように見えたことから命名。

当戦闘中に自他含む生命の危機に晒された事により偶発的に発露。

 

 

時期:2021年

「その力は、己の限界を超えるために」

前世は不明。主に仲間を失った件を何年も掛けて乗り越えてきた過程の間でトリガーが合致したものと思われる。

ここで指す「限界」は技術以外にも心の弱さなども含まれる。

 

【追加資料:不規則な成長を遂げるタイプ】

山さんの場合は作中での偶発的発露が多く、2つの志技はトリガーが明記されていなくても発露している。

2021年の孔雀舞で現れたトリガーは、本来は阿蘇山熱界戦で発露した鳳凰翔の方であり、孔雀舞のトリガーはまだ不明である。

【紅血斬】

自分の血液に加え、仲間の血液も共有して殺傷力を高めた刃で一撃を与える。 この刃による斬撃は、血液を共有した他のプレイヤーも振るう事が可能なため、複数人による同時攻撃もできる。支援型の要素を含んだ攻撃型。

昔は中級者であり技量が足りず失敗したと思われていたが、実際はトリガーの不一致だった。

 

時期:2018年

「その力は、不滅の絆のために」

家庭に難があった前世の影響もあり、チーム・同年組に愛着を持ち、誰よりも家族同等の扱いをしていた。

愛する仲間達を失わぬよう強くなろうとした事に加え、スイとの再会を経て絆の存在を理解した事で完成した。

 

ノーザン

【鉄断】

地面に太刀を叩きつけ、巨大な砂鉄壁が地面から突き上がる形で発動する。防御以外に、高速で移動する砂鉄により触れたものを削る効果がある。区分は防御型。

 

時期:2020年頃?

「その力は、居場所を守るために」

家族を火事から守れなかった前世の影響から来ている。2014年に同年組のリーダーになった時に同年組の名で居場所を守る事への意識が強くなった。2015年のPOバッジ事件の時にヒントを得て、2020年の事件をきっかけに顕現する。

 

ロンサム

【風王ノ加護】

バフ技に特化。自己の銃弾速度や身体能力、加えて周囲の仲間にも同等の風属性が付与。ソロ討伐では気候の変動(乱気流)までに及ぶ。

精神に依存。修行にて会得したが時期は不明。

時期:不明

偶発的発動により、現在調査中

 

ノブ

【フォース・マニピュレーション】

フィールドを掌握し、敵と味方の操作を一斉に行う支援型。

予備動作でフォース・バインド(強制拘束)を発動し、敵を拘束。その後、味方を操作して攻撃する。高い処理能力が求められ、周囲の操作を終えると自身の負荷が軽減し、数秒の余力が生まれる。その一瞬でトドメを刺すことも可能。

時期:2023年前期

「その力は、愛がために」

元々気弱な性格だったが、誰かのために尽力すること自体は厭わなかった。不利に傾いた討伐中にそれまでの行動理念を理解し、信念を確立した事で完成させた。

心に灯る愛が為、愛するものを守る志が形となった。

H8世代


【暁空ノ一矢】

闇円陣にフォーカスアローを貫通させ、数倍強化した闇属性付与の矢を放つ。一点砲撃化した技。弓矢は光属性と思わせる程の黄緑光一色へと変化する。

 

時期:2017年

「その力は、愛する者の未来を守るために」

当初は妹の暦を守る事で成立していたが、後に守るべき対象が前世の守一だった事が判明。「成功すると見立てた人物が大成するまでの未来を守りたい」という前世の想いが現在の形になった。

 

【白日晴天】

発現した剣を受け取ったプレイヤーに、自身の属性を分け与える。受け取った者は暦と同じ陽属性の攻撃になる。

 

2022年

「その力は、生きたいように生きるために」

前世で親の道具にされており、抑圧のない人生を望んだ影響が起因。暦の姉として生きている八の真っ直ぐな言葉と、自身が八と血縁になれるよう望んだ因果だった事を知り、第二の人生を正面から受け入れた。

 

夏々

【天津甕星】

槍に砂鉄や金属を纏わせてランス状に変形した後、2回返す動きからカウンターの牙突、あるいは回転を加えた一点突破型の技。

 

2023年

「その力は、恩返しを成すために」

前世は現在不明。自分を拾ってくれた夜義に恩返しができてない事、存在価値を教えてくれた守一が危機になっている事で偶発的に発動した。

 

守一

【オールイン】

カードを無数に増殖展開し、弾幕攻撃あるいは壁を形成して完全に防御する攻守両用志技。

 

2023年

「その力は、人生をかけぬけるために」

前世では、同僚が彼の研究物を奪う目的で事故を装って殺害している。アベンジがAWの権利証を奪いに来た件と前世の状況が酷似しており「誰にも邪魔されたくない」という強い願いから形となった。駆けると賭けるのダブルミーニング。

 

志技・完全形


エンドコンテンツ。

2段階目の志技で基本的に一撃必殺相当になる。

技名、火力が変化し、さらに隠し補正がひとつ入る。

自分の前世の後悔を乗り越える「自分のための答え」で留まらず、「その力をもって、セカイでどう活かすか」といった自他への還元にトリガーが発展した際に顕現される。


【瀬織水沫斬】

隠し補正:属性の自己生成

後の先とも呼ばれるカウンター技。名の由来は瀬織津姫。

中段の構えから相手の攻撃に対して迎え撃つ。攻撃がない場合はそのまま先手を取る。

攻撃後の納刀で、斬撃に沿って水柱と共に高水圧の爆発が発生。水を自己生成するため、通常戦闘で刀身内の水の残量が少ない時に発動するのがベスト。

はじまり編で自身の根幹を思い出した事で完成した。

 

2023年

「その力で、勇気を与えるために」

前世で剣の道を進むきっかけとなった、師への憧れの心を思い出す。人の心を突き動かせる者であれ(そのために強くあれ)と、師の教えをセカイで継承していく事を決意する。

 

【白日青天】
隠し補正:自身を中心とした広範囲に陽属性のエリアを発生させる
属性付与・回復効果を個人からエリア範囲にいる対象全員(ルイウは無効)に付与させる。名前の由来は四字熟語「白日晴天」の漢字違い。
属性で顕現させた光を収束し、集まった光によってエリア範囲が決まる(範囲上限無し)。エリアが発生した際、その範囲内にいるプレイヤーは属性を問わず使用武器に陽属性が付与。また、負傷しているプレイヤーがエリア内にいる場合は、怪我の回復も早くなる。

エリアを生成する光は空気中に漂い、攻撃対象に火傷のような怪我を負わせることもある。

自身が展開する武器の個数上限が無くなり、空間内に発生させた光から武器を生成できるようになる。
2023年夏外伝で己の目指すべき道を見つけたことで完成。

2023年
「その力で、助けを求める全ての命を救うために」
前世の自分が最も渇望したこと、「助けられたかった」という願いを他の誰でもない自分自身が見ないふりをしていた事に気づいた。
助けを求め伸ばされる手を自分の力で救い出すため、前を向き進み続けることを決意した。

 

【孔雀舞】

隠し補正:自他への防護

鳳凰翔からもう一段階発展して完成された技。

全身を纏った炎が蒼くなり、斬った後に蒼炎が扇状に広がる。

仲間の死の悲しみや恐怖から完全に断ち切れた事で2021年に偶発的に顕現されたが、当時はトリガーの完全一致に至ってなかった。とある調査の最中で完全形になった。

 

2023年

「その力で、未来を掴むために」

自身の挑戦に失敗して死亡した前世を思い出し、臆することなく挑む事を決意する。

明日(未来)を手にするため、以降も自身の限界突破に挑み続けている。